2022年05月07日 稽古日誌

久々に模造刀での稽古を行いました。

木刀に比べ、より真剣に近いため

剣術本来の「剣術」に近い稽古となります。

  

 

Sさんから質問があり

「畜生心の畜生(=動物)が良くわかりません。

 動物は、そんなに卑しい行動を取るとは思えず、

 夕雲先生は何を思って畜生が悪いと説いたのでしょうか?」

さすがと言う所です。

  

私は以下のように回答をしました。

「畜生心の畜生とは

 動物(四つ足の生き物)の事ではありません。 

 より分かりやすい法話を出すと、畜生心とは

 有財餓鬼と無財餓鬼を併せ持った心です。

 兵法における有財餓鬼とは、

 すでに持っている財産(命、地位、名誉など)を

 死ぬ、負ける事で失う事を恐れる心であり、

 無財餓鬼とは、まだ手にしていない勝ちと言う

 財産(付随する金品、地位など含む)を

 何としても手に入れたい欲望であり、

 平たく言えば、

 自分の命を至上に想い、お相手の命を軽んずる心

 の事です。」

 

ある流儀では「二心の葛藤」と言う表現で伝えてます。

夕雲流で伝わる畜生心から離れるには、

 

自身を公平の場に立たせる事が必要です。